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第1回メニーコアシンポジウムに行ってきました。

3/30(金)に開催された「第1回メニーコアシンポジウム」に行ってきました。

マルチコア・メニーコア技術の応用拡大に向けた市場調査及びプロジェクト提案


日本では、サーバー系など産業が少ないためまだメニーコアという認識は低いため、
"マルチコア"の方がマッチするらしい。
マルチ・メニーコアとして活用が期待できる部分としては、
- 今後も性能向上させる領域
- 同性能で、省電力を実現する領域
- 処理内容が柔軟かつ多様でHWが不向きな領域
である。
日本では、マルチ・メニーコア研究開発は停滞しており
原因としてはユーザーは「あれば使う」という立場であり、
人材、環境設備へ進む動きが鈍い。
海外が得意な情報系に比べて日本が得意な制御系での動きが鈍い。
市場調査ということで、マルチコアの需要や電子機器におけるマルチコア化の比率などのグラフがあり、2020年までには需要個数は2010年の6倍、マルチコア比率が50%を超える。また、コア数は平均で2020年には5.2個。
トレンドとしては、マルチ・メニーコア化はゆっくりと進む。
しかし、以下のような課題がある。
- ユーザーはITRS予測より少ないコア数を想定
- 開発環境/動作環境、API開発、レガシーソフトの有効活用
- マルチコア技術者の不足
その他に海外動向として、Intel,AMD,TI,Freescaleなどの海外半導体企業はマルチコア化を推進しており日系企業の2~3年先を歩んでいるとのこと。

今後の市場規模、成長性のある有望な分野として
「医療、農業、交通システム、エネルギー、ロボット」
また、日本が得意とする制御系において、情報系の画像認識やモデルシミュレーションを活用する流れがあり、情報系と制御系の融合が新たな価値を生む可能性があると述べていた。

メニーコア向けOS/開発環境調査


メニーコア向けOSについては海外では活発に行われている。
しかし、基本的にはサーバ系が中心となっており、商用はまだ存在しない。
また、モデルとして新アーキテクチャでの研究となり、
純粋なレガシーSMP OS上では実装は限界とのこと。
日本が強い組込み系OSはまだまだなので、チャンスがあると言っていた。

開発環境調査の話では、技術動向として「ソフトウェアの並列構造を作る技術」として、並列プログラミング言語:Erlang、Go etcやモデルベース設計ツールなどを挙げており並列性分析・抽出については、自動並列化コンパイラや並列性分析ツール、後の講演であるOSCARコンパイラなどを挙げていた。
実状としては、チップメーカが個々の製品用に提供している開発ツールがある。
- Intel Parallel Studio
- NVIDIA CUDA SDK
- XMOS Development Tool
etc

SMYLEプロジェクトの紹介とメニーコア・プロセッサSMYLErefの開発


NEDOグリーンITプロジェクトの一部として進めているSMYLE(Scalable ManY-core architecture for Low-Energy computing)プロジェクトの紹介。
2010年12月~2013年2月までの研究で、産学連携。
ここでの成果(設計データやベンチマーク、ツール群)は可能な限り「Open」にする。
メニーコアのプラットフォーム(SMYLEref):汎用性重視型
複数のコア群(VAM)に対して、アプリケーションを割り当てるようなイメージ。
コンパイル(開発)フローとしては、
1) CプログラムをOpenCLに変換(CLtrump)
2) SMYLE OpenCL Compiler
3) SMYLErefのアーキテクチャ(配置情報)を実装
機能検証シミュレータの開発やFPGAを使った評価環境も構築しているとのこと。

メニーコア時代のソフトウェア開発環境


SMYLEプロジェクトで「CLtrump」を担当している株式会社フィックスターズの講演。
CLtrumpでは、自動化可能な部分はツールで自動化し、手動化が必要な部分はユーザーが
自ら開発するような環境を提供する。
また、CLtrump以外にも紹介。
- PEMAP(Performance Estimator for Many core Processors)
- BMAP(Benchmark for Automatic Parallelization)

ビデオ・マイニング向けメニーコアの開発


株式会社トプスシスムテズさんの講演。
SMYLEプロジェクトでビデオ・マイニング向けにメニーコアがどう活用されるかを検討。
「ビデオ・マイニング」とは、ビデオの分析/編集、オブジェクト検索&トラッキングを行う処理で、処理全体の99%以上が並列化が可能で、要求処理能力が高いためメニーコアが必須とのこと。
そのために必要となるメニーコアのアーキテクチャがどういった構成が必要か、また課題が何かを紹介した。また、詳細にSHIF処理における検討結果に合わせて、プロセッサ・コア間FIFO(特許出願完了)について説明し、共通メモリへのアクセスを削減出来る構成にしたとのこと。
平成24年度にFPGA上でのデモに向けて開発中とのこと。

メニーコアプロセッサのための自動並列化・電力制御コンパイラとAPI


グリーンコンピューティングシステム研究開発センター内において、一日における
発電量とサーバ使用電力量についての紹介があり、サーバ使用電力は毎時一定で使用している。
このサーバ使用電力量をメニーコアで改善したい。
こちらにて、使用電力がわかります。
早稲田大学 笠原研究室

早稲田大学のほうで、自動並列化コンパイラ(OSCAR)を開発。
コンパイルに対応したチップも開発。
OSCARでは粗粒度タスクで並列化することで、より多くの並列化を実現出来る。
メモリアクセスに対しても、メモリデータ分割やDMAコントローラによるタスク実行などを考慮し転送のオーバーヘッドを最小化する。
更に、コンパイラで低消費電力制御を考え、周波数/電圧/電源制御を決める。
ベンチマークとして、Intel/IBMとのコンパイラに比べて 2.1/3.3倍の速度向上があり。
Q&Aにて、共通メモリがないアーキテクチャではOSCARは対応していないことや、電力制御となるとIntel,IBMなどAPIを公開していない(公開するわけがない)ので、対応は厳しいと話した。

メニーコア時代のチャレンジ~普及に向け何が必要か?~



パネルディスカッションで、まず最初にパネリストへの宿題として、
「Q.メニーコアは普及するか?そのための課題はなにか?」
に対してパネリストよりコメントがあった。
パネリストの苗字の頭一文字を記載します。ご了承を。

(南):日本はメニーコアは海外よりも遅れている。
 1) 海外のほうがメニーコアが進んでいる。日本=マイコンが中心なので、マルチ。
 2) ベンダーとユーザーの考えが違う。
  Intel:マルチコア、メニーコアを推し進んでいる。微細化の限界。
     300mmでは20社ぐらいいたが、450mmは世界で5社になるだろう。
  User :やりたいことがやれればいい。
 ほとんどの電子機器は普及するが、ユーザー視点ではコストなどをシビアに見ている。
 つまり、普及には時間はかかる。
(石):Yes:だが、確信が持てない。
 1) 設計段階において、予測が出来ない。
 2) コアにタスクを割り当てることが難しい。
  (圧倒的に性能挙げれるかは分からない。)
   →性能が圧倒的にあがるデータが欲しい。
 自動車における事例では、処理(時間)により必要なコアが違う。
(並):YES:高性能化と省電力
 「組込み」は広い:制御から情報処理系、処理分野の融合と連携か?
 牽引するキラーアプリと(スーパー)プログラマが必要
(笠):Yes:医療、スマートフォン、自動車統合制御
 課題:ソフトウェア開発のコストをどう抑えるか。
 自動車のアルゴリズムって分岐が多い。小さくて処理数が多い。らしい。
 医療とかは内視鏡も良いアプリケーションかも。
 あと、スパコンもメニーコアにしたい。
(宮):Yes:いろんなアプリケーションが処理性能の向上が必要。
 32コアは9mm2@22nmで入れられる時代になってきた。
 軽いスレッドレベルをいかに抽出し、それをメニーコアにするのでは。
 解決すべき課題:並列性を効率よく抽出する必要がある。
 ソフトウェアが書ける人が少ない。CPU,GPCPUは寡占化が進む。
ここからは、参加者含めての議論
中村)
 メモリ、パワー、Instrction setの3つの障壁がある。
 メモリの部分に障壁が高い。メモリが非常に重要。
 データバスやメモリ。48年コンピュータを研究している。
 コンパイラ:メモリボトルネックをどう解消しますか?
 (並) 時空間的に局所的にやる必要がある。
   メニーコアでやると、良い意味でも悪い意味でも上に見えてくる。
 (笠) メモリへの制御もOSCARコンパイラで制御出来る。

(石) ホモでリアルタイム性を出せるかが一番気になっている。
(並) もう少し上流からモデル作るような検討環境が必要。
(石) SMPで出来ないかなー
(冨山) メニーコアでSMPはありえない。と思っている。
(石) どうやってマッピングさせていくかが分からない。
(冨山) マッピングをどうやっていけば良いかは難しい。
   SMYLEの提案アーキでやれるかは頑張る。とのこと。

文章では伝わりきれないですが、結構面白かったです。
あと、進行役の井上先生もすばらしかったです。

※追記

こちらにレポートが掲載されてました。
【レポート】 従来比2倍の性能を1/10の消費電力で目指す - メニーコアシンポジウムが開催

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